「さよなら」 / 吉元由美
答えが欲しくて きっと あたしはこの本を選んだんだと思う
自分の未来がどこにあるのか知りたくて


「さよなら」 (角川文庫)「さよなら」 (角川文庫)
吉元 由美

角川書店 1996-05
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内容(「BOOK」データベースより)
コピーライターの卵・奈央の前に、ある日新進気鋭のカメラマン若山が一陣の風の様に現れた。それは奈央が24歳の誕生日、雪の降り積もる夜のことだった。その慈愛にあふれた優しい微笑みに心を奪われた奈央。こうして2人は恋におちて行った…。しかし、2人の安らかな満ちたりた日々に、やがて彼の妻の存在が影を落とし始める。結ばれることのない恋に戸惑いながらも、ただ彼を信じ愛そうとする奈央であったが…。いつかは離れてゆく彼への切なく透明な想いを描いた、恋愛小説。



すごく優しい不倫小説だな、 と思う

同じ不倫でも あたしと彼との不倫とは全然違う
お互いの気持ちがわかっている 
彼も自分に恋していると思えるだけで
もっと強くなれるのに
あたしと彼との関係は 不倫 とも呼べないかもしれない

不倫の関係は 深刻に悩めば悩むほど 見えてくるのは別れだけだ
最後の解説のページで 水上洋子さんもこう言ってる

「例えば、不倫と呼ばれる恋愛をこんなふうに定義できるかもしれない。
 それは、「さよなら」という言葉に向かって走り続けながらも、
 一瞬一瞬の輝きを繋ぎあわせていく物語だと。」


辛いのは、そのさよならを自分で決めなくてはいけないところだと思う
さよならを掻い潜って その先にたどりつける不倫の二人は多分本当に稀で
殆どの恋人は さよならを見つめながら 歩き続けてる
でも 同じさよならにむかうなら
彼も 同じくらいの切なさをもって 「さよなら」に向かいあっていてくれたらいいのに、と思う


私は、幸せなのだろうか。
悲しい疑問が心に滑り込んで来た時、窓の外の風景は私にとってとてつもなく荒涼としたものになった。
 淋しい。
 またひとつ、私の心の中で言葉になった。



あたしには、どうしても聞けないことがある。
「あたしたちって、なに?」
奈央ちゃんのように、聞けたらいいのに

2008-09-14 22:30 | 別窓 | livre(本) | コメント:0 | TB:0 | top↑
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